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正答率:0

酵素に関する記述である。最も適当なのはどれか。1つ選べ。

正解:(1)酵素は、化学反応の活性化エネルギーを増大させる。

正解:(2)競合阻害では、反応の最大速度(Vmax)は低下する。

正解:(3)競合阻害物質は、活性部位に結合する。

正解:(4)ミカエリス定数(Km)は、親和性の高い基質で大きくなる。

正解:(5)トリプシノーゲンは、リン酸化により活性化される。

参考書   使用中の参考書のページを記載してね



解説

(1) 酵素は、化学反応の活性化エネルギーを低下させ、反応速度を促進する。
化学反応が起こるには、反応物分子同士が衝突し、一定のエネルギー(活性化エネルギー)を持っている必要がある。このため、反応が起こるためには、高い温度や圧力などの条件が必要となる。
しかし、酵素は、反応物分子の衝突に必要な活性化エネルギーを低下させる働きがある。酵素は、反応物分子を固定したり、反応物分子同士の間隔を縮めたりすることで、反応速度を促進する。
(2) 競合阻害では、反応の最大速度(Vmax)は変わらない。
(3) 競合阻害物質は、反応物質と類似した構造を持つため、酵素の活性部位に反応物質と同様に結合するが、実際に反応を起こさないため、反応物質の結合を阻害する。
(4) ミカエリス定数(Km)は、酵素反応の速度定数の一つであり、基質濃度と反応速度の関係を表します。Kmは、酵素が基質と結合する能力を表す指標であり、親和性が高いほどKmの値は小さくなる。

親和性が高いとは、酵素が基質との結合を強くするということであり、Kmが小さい場合、酵素が基質との結合を強くするため、反応速度が高くなる。一方、Kmが大きい場合、酵素が基質との結合を弱くするため、反応速度が低くなる。

したがって、親和性が高い基質に対しては、Kmは小さくなり、低濃度でも酵素反応が速く進むため、効率的な酵素反応が行われる。逆に、親和性が低い基質に対しては、Kmが大きくなるため、高濃度の基質が必要となる。
(5) トリプシノーゲンは、リン酸化により活性化されない。
トリプシノーゲンは、膵臓から分泌されるプロテアーゼの前駆体であり、トリプシンに変換されることで活性化される。

一方、リン酸化は、タンパク質を活性化または非活性化するための一般的な機構であり、多くの酵素がこの機構によって調節されている。しかし、トリプシノーゲンは、リン酸化によって活性化されないため、他の機構によって調節されていると考えられている。具体的には、トリプシノーゲンは、トリプシンによって加水分解され、N末端側のペプチドが切り離されることで活性化される。

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