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DNA の構成糖は、デオキシリボースである。 デオキシリボースは、5つの炭素原子を持つ糖で、DNAの鎖の中でリン酸と結合して、ポリヌクレオチド鎖を形成する。
デオキシリボースとリボースの違いは、デオキシリボースにはリボースにある2'位の酸素原子が欠けていることである。この欠けた酸素原子は、リボースが持つヒドロキシル基(-OH基)。つまり、デオキシリボースはリボースから1つの酸素原子が除かれた構造を持つ。これにより、DNAはRNAと区別される。
この違いにより、デオキシリボースはリボースと比較して少し安定性が高く、また、デオキシリボースを持つDNA鎖は、RNA鎖と比較してより長い鎖を形成しやすくなる。また、RNA鎖にある2'位のヒドロキシル基は化学反応において反応性が高く、DNA鎖にある2'位の水素原子は反応性が低いため、RNA鎖はDNA鎖よりも反応性が高いという特徴がある。 |
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ヒストンは、DNAと複合体を形成して染色体の構造を形成するタンパク質の一つである。ヒストンは、陽性に帯電しているため、DNAの陰性に帯電したリン酸基と相互作用し、DNAを巻き上げて、核小体と呼ばれる球状の構造体の中に収める。この過程により、DNAがコンパクトにまとまり、細胞核内に収まるようになる。
ヒストンは、主にリジンやアルギニンなどのアミノ酸残基に富んでおり、構造的にも安定性を持っている。また、ヒストンは、細胞分裂の際に染色体の複製や分配に重要な役割を果たしていることが知られている。 |
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クロマチンの主成分は、DNAとヒストンからなる核タンパク質複合体である。 |
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mRNA から、アミノ酸は合成される。mRNAは、アミノ酸と直接的には結合しないが、タンパク質合成においてアミノ酸を運搬するtRNA(転移RNA)がmRNAと相互作用することで、アミノ酸と結合する。
mRNAは、遺伝子から転写されるRNAの一種で、タンパク質の合成に必要な遺伝情報を含む分子。mRNAは、核から細胞質へと輸送され、リボソームと呼ばれるタンパク質合成装置の上で、タンパク質合成に必要な情報を提供する。
この過程で、mRNAの上の三塩基コドンと、tRNAのアンチコドンと呼ばれる三塩基コドンに対応した部位が結合し、tRNA上に運ばれたアミノ酸がポリペプチド鎖に加えられる。このように、mRNAは、アミノ酸と直接的には結合しませんが、タンパク質合成の過程でアミノ酸を運搬するtRNAと結合する部位を持っている。 |
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イントロンは、転写されたRNAからスプライシングによって除去される。 |